「肥料」は植物の成長を良くするためのものです。では「堆肥」は、どのような理由で土壌に必要とされるのでしょうか。「堆肥」は、結果的には野菜や草花などの植物を元気にしますが、直接的には「土」の環境を良くするために使われるものです。堆肥は、秋に木々から落ちる落ち葉などを発酵させてつくられます。この堆肥づくりの完成度が、土壌の環境に大きな影響を与えることもあります。落ち葉が発酵する際の「発酵熱」によって、植物を病気にする病原菌や害虫などを死滅させるのですが、堆肥の発酵が完全に行われていない未完熟のままだと、いざ農地に投入した際に土の中で発酵しつづける堆肥の熱で植物に悪影響を与えることがあるようです。堆肥づくりの原料となるものは、「落ち葉」「生ごみ」「わら」「もみ殻」などがあります。最近ではご家庭で出た野菜クズなどのを利用して、堆肥をづくりを行う方もいらっしゃるようです。堆肥を投入する際は、その発酵熱の発生が気になるところでもありますので、植物の植え付けを行う1カ月ほど前から土壌に混ぜ込みその発酵の完熟を促しておくことが望ましいようです。